CARIES 虫歯治療

痛みの少ない虫歯治療を実践

虫歯治療

歯科医院に対して「怖い」イメージを持つ方は少なくありません。
当院は、治療の痛みや歯科医院特有の機械音などがマイナスイメージの原因と考えて、さまざまな工夫を導入しました。まず痛みについては、麻酔の処置時にいくつかの工夫をすることで、痛みの少ない治療を徹底しています。また、必要以上に削らないことを特徴とするMI治療を取り入れて、歯を削るときに出る機械音を減らす努力をしています。

痛みの少ない・できるだけ
削らない虫歯治療

虫歯が進行している場合、悪い部分を削って被せる治療を必要とします。しかし、削る量が多いほど、その歯の寿命は短くなりますし、同じ歯は数回治療すれば抜歯するしかなくなります。また、「虫歯治療には痛みを伴う」というイメージから来院を戸惑う人が多いのも、治療が遅れて結果的に抜歯にいたりやすくしています。そのため当院は、痛みの少ない虫歯治療や、できるだけ削らない虫歯治療を提供しています。

痛みの少ない
虫歯治療のために
できるだけ削らない
MI治療

歯の基礎知識

左の図は奥歯の断面図です。
私たちの歯は、エナメル質・象牙質・セメント質といわれる3つの硬い組織からできています。これを歯の三大硬組織と呼んでいます。
これら3つの硬い組織で守られた中心の洞窟のような部屋の中に、「神経」と呼ばれる歯髄があります。虫歯の痛みは、この歯髄がエナメル質や象牙質を破壊しながら侵入してきた細菌の攻撃を受けて生じるものです。

虫歯の進行

  1. C0

    初期の虫歯

    虫歯の原因菌が作り出す酸によって歯が溶かされ始め、歯の表面が白っぽく見える状態です。この段階ではしっかり予防行動を実施していただければ元の状態に戻ることもあります。

  2. C1

    像牙質の虫歯

    虫歯はエナメル質の範囲内であり、象牙質に達してない状態です。
    この段階では患者さんの虫歯リスクにより、引き続き予防行動を実施していただきながら経過観察するか、虫歯の部分のみを削って詰め物をするといった比較的簡単な治療で終わります。

  3. C2

    象牙質の虫歯

    虫歯がC1より進行して象牙質に達した状態です。この段階では刺激が伝わりやすくなるため冷たいものがしみたり、痛みが出ることがあります。治療は虫歯の部分を削って詰め物をします。C2まで虫歯が進行してしまうと、予防行動での経過観察は難しくなり治療が必要となります。

  4. C3

    歯髄まで進行した虫歯

    虫歯が歯髄(神経)にまで達した状態です。強い痛みが生じたり、熱いもの・冷たいものがしみるといった症状が現れます。歯髄(神経)が感染しているため神経を取り、神経が入っていた管(根の中)にお薬を入れて消毒していく治療が必要です。

  5. C4

    歯の根っこだけになった状態

    虫歯がさらに進行し、歯の頭の部分がなくなり根っこだけになった状態です。この段階では神経が死んで痛みがなくなっている場合もあります。歯が保存できそうな場合は治療をしますが、残っている歯の量が少なく歯を残すことが困難な場合は抜歯が必要になります。

虫歯にならないために
大切なこと

「歯磨きを頑張っていれば虫歯にならない!!」と思っていらっしゃる方は意外に多いのではないでしょうか?
虫歯という状態はムシバイキンがせっせと穴を掘っているのではありません。穴が開くのは酸で歯が溶けているからです。お口の中が酸性になる状態というのは何かお食事を口にした時です。
お口の中は、何かを食べると酸性に傾きます。それは甘い砂糖に限らずパンやご飯などの糖質も含まれます。そんな時、「酸」を発生させるといわれている「ミュータンス菌」という菌の量が多いとどうなるでしょうか??
ミュータンス菌は自身でも酸性の物質を発生させるだけでなく酸性の状況に強い性質があります。ということは・・・ミュータンス菌が多いと虫歯になりやすい傾向になりますよね。それ以外にも虫歯のリスクとなる要素はいくつかありますが、単純に歯磨きを一生懸命頑張ったとしても100%完璧に磨ける人はかなり稀です。
もちろんブラッシングも大切ですが、生活習慣の改善も必要になります。当院で皆様に受けていただいている唾液検査を受けることによって、どの生活習慣の改善が必要かを分析することができます。まだ一度も唾液検査を受けたことがない方はぜひ受けてみてはいかかでしょうか?

唾液検査について

虫歯治療の流れ

  1. Flow01

    虫歯の検査

    検査器具やレントゲンで、虫歯の進行度合いを調べます。

  2. Flow02

    治療計画の説明

    虫歯がどんな状態なのかをご説明し、治療計画をご案内します。

  3. Flow03

    虫歯の部分を取り除く

    虫歯の病巣を取り除きます。歯の神経まで虫歯が達している場合は、神経の治療も行います。

  4. Flow04

    詰め物や被せ物を装着

    詰め物や被せ物を装着

  5. Flow05

    再発予防

    虫歯を再発させないために、定期検診や歯のクリーニングを受けることをおすすめします。

痛みの少ない虫歯治療のために

患者さんには、できるだけわずかな痛みさえも感じてほしくないと考えていますので、痛みの少ない虫歯治療を実践するために、さまざまな工夫を行っています。

  • 麻酔注射の針が刺さる痛みを感じさせないように

    歯の治療前には麻酔注射を施しますが、そのチクッという小さな痛みさえも軽減するように工夫をしています。その方法は、歯ぐきの表面麻酔。注射の前に、歯ぐきに貼るシールタイプの表面麻酔を施します。歯ぐきに塗るジェルタイプの表面麻酔は一般的ですが、それよりもさらに貼るタイプの方が麻酔が効きやすいという特徴があります。こうして、あらかじめ歯ぐきに麻酔をかけておいて、麻酔注射の針が刺さる痛みを感じさせないように配慮しているのです。また、注射針は極細を選んだ方が刺した時の痛みが少なくなりますので、日本で入手できるものの中で、一番細いものを採用しています。

  • 麻酔液を温めて使用しています

    麻酔液が冷たいと、身体との温度差があることによって、注射の際に痛みを感じやすいことが知られています。そのため、当院は麻酔の処置を行う前に、まず体温と同じ程度まで温めてから麻酔液を使用しています。麻酔液を温める設備が必要ですが、この工夫によって麻酔時の痛みを大きく低減することができるのです。

できるだけ削らないMI治療

歯は削るほど脆く弱くなっていき、虫歯が再発しやすくなるものです。患者さんご自身の生まれ持った歯を長持ちさせるためには、なるべく削らないほうが良いと言えます。
虫歯になってしまった歯にも、まだ虫歯菌に侵されていない健康な歯質の部分があります。そこをなるべく削らずに、虫歯の部分だけをピンポイントで削り取る「MI治療(ミニマルインターベンション)」に取り組んでいます。
まだ症状の軽い初期の虫歯の場合は、歯を削る治療が必要かどうかを、しっかり見極め。無理に削る必要がないと判断した虫歯に関しては、定期的に経過観察を行いながら、虫歯の進行を防ぐケアを行います。
患者さんの歯を少しでも長持ちさせることを重要視し、臨機応変に、なるべく削らない治療を実践しています。

症状がなくても定期的に歯科医院の受診を
おすすめします

虫歯が再石灰化により自然に元の状態に戻る可能性があるのは、まだ穴が開いていない初期の段階(C0)に限られます。初期段階では自覚症状がないため気付くことはありません。定期的に歯科医院でチェックを受けることで初期虫歯の存在に気付くことがあります。

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